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脳外傷による高次脳機能障害

脳外傷による高次脳機能障害とは

脳外傷による高次脳機能障害とは、交通事故により脳が損傷されたために、認知障害行動障害人格変化(情動障害)などを発症し、仕事や日常生活に支障をきたす障害です。

交通事故で問題となる脳外傷による高次脳機能障害は、主として、脳の形態的異常がわかりにくい「びまん性軸索損傷」(びまん性脳損傷)によるものです。

「びまん性軸索損傷」とは、大脳白質部の神経軸索が広範囲で断線し神経の情報伝達に支障が生じる脳損傷です。

「びまん性軸索損傷」には、事故受傷により直接発生するもの(一次性脳損傷)と、事故による頭蓋内血腫や脳腫脹などが徐々に脳を圧迫して脳全体が損傷するもの(二次性脳損傷)があります。

 

認知障害記憶・記銘力障害

物の置き場所を忘れたり、新しい出来事を覚えていられなくなる。

注意・集中力障害

気が散りやすい。

ぼんやりしていて、何かをするとミスばかりする。

遂行機能障害

行動を計画してものごとを実行することができない。

人に指示してもらわないと何もできない。

 

行動障害

周囲の状況に合わせた適切な行動ができない。

複数のことを同時に処理できない。

職場や社会のルールやマナーを守れない。

話が回りくどく要点を相手に伝えることができない。

行動を抑制できない。

危険を予測・察知して回避的行動をすることができない。

 

人格の変化

自発性の低下、活動性の低下、気力の低下

衝動性、易怒性、自己中心性、不機嫌、攻撃性、暴言・暴力

病的嫉妬、被害妄想

幼稚、羞恥心の低下、多弁

高次脳機能障害の後遺障害等級

高次脳機能障害は、精神・神経の障害として、1級(労働能力喪失率100%、常に介護を要する)、2級(同100%、随時介護を要する)、3級(同100%)、5級(同79%)、7級(同56%)、9級(同35%)、のいずれかで評価されます。

高次脳機能障害は、半身の運動マヒや起立・歩行の不安定などの神経症状を伴うことも多いです。これらの障害もある場合には、高次脳機能障害による精神症状だけでなく神経症状も併せて考慮して後遺障害の程度(等級)を判断します。

高次脳機能障害の後遺障害等級
 障害認定基準補足的な考え方
1級神経系統の機能または精神に著しい障害を残し、常に介護を要するもの身体機能は残存しているが高度の痴呆があるために、生活維持に必要な身の回り動作に全面的介護を要するもの
2級神経系統の機能または精神に著しい障害を残し、随時介護を要するもの著しい判断力の低下や情動の不安定などがあって、1人で外出することができず、日常の生活範囲は自宅内に限定されている。身体動作的には排泄、食事などの活動を行うことができても、生命維持に必要な身辺動作に、家族からの声かけや看視を欠かすことができないもの
3級神経系統の機能または精神に著しい障害を残し、終身労務に服することができないもの自宅周辺を1人で外出できるなど、日常の生活範囲は自宅に限定されていない。また、声かけや、介助なしでも日常の動作を行える。しかし、記憶や注意力、新しいことを学習する能力、障害の自己認識、円滑な対人関係維持能力などに著しい障害があって、一般就労が全くできないか、困難なもの
5級神経系統の機能または精神に著しい障害を残し、特に軽易な労務以外の労務に服することができないもの単純くり返し作業などに限定すれば、一般就労も可能。ただし新しい作業を学習できなかったり、環境が変わると作業を継続できなくなるなどの問題がある。このため一般人に比較して作業能力が著しく制限されており、就労の維持には、職場の理解と援助を欠かすことができないもの
7級神経系統の機能または精神に障害を残し、軽易な労務以外の労務に服することができないもの

一般就労を維持できるが、作業の手順が悪い、約束を忘れる、ミスが多いなどのことから一般人と同等の作業を行うことができないもの

9級神経系統の機能または精神に障害を残し、服することができる労務が相当な程度に制限されるもの一般就労を維持できるが、問題解決能力などに障害が残り、作業効率や作業持続力などに問題があるもの

高次脳機能障害の症状固定時期

成人の場合


成人の高次脳機能障害の症状固定時期については、急性期の症状が回復し、安定した後の、受傷後少なくとも1年程度経過した時点が目安とされています。

未就労の児童の場合


脳の可塑性により障害が軽減する可能性があり、また、幼稚園や学校での生活への適応困難の程度を的確に判断するために、適切な時期まで経過観察を要します。そのため、学校などでの集団生活への適応困難の有無を知ってから症状固定とする必要があります。

乳幼児の場合


乳幼児の場合は、脳の可塑性により障害が軽減する可能性があり、また、家庭における養護性の影響も大きいことから、適切な経過観察期間を経た後に症状固定とするべきです。具体的には、集団生活の場である幼稚園や学校、施設などでの適応状況を調査するため、乳児の場合は幼稚園などで集団生活を開始する時期まで、幼児の場合は就学期まで、症状固定を待つ必要があります。

高次脳機能障害被害者が注意すべき点

時効の問題

後遺障害による損害の損害賠償請求権の時効期間自賠責の被害者請求権の時効期間は、症状固定時から3年です(自賠責の被害者請求権については平成22年3月31日以前の交通事故は2年)。

高次脳機能障害についても、原則として症状固定時から3年を経過すると、賠償請求権や保険金請求権は時効消滅します。

しかし、高次脳機能障害は事故後ある程度の期間が経過した後に気付くケースもあります。また、就学や就労の場面に至って初めて障害がわかるケースもあります。そのため、時効の起算点を、すでになされている後遺障害診断の症状固定時と考える必要がない場合があります。

したがって、高次脳機能障害の場合、事情によっては、形式的には時効期間が経過していると思われる場合でも、時効が完成していないケースもあり得ます。

高次脳機能障害による賠償請求権や保険金請求権の時効の判断は、複雑な問題があるため、弁護士に相談して判断してもらうことをおすすめします。

示談における注意点

高次脳機能障害の被害者が示談をする場合、示談条項(示談文言)に特別の注意を払わなければならないケースがあります。

高次脳機能障害の障害評価(障害等級)は、社会生活への適応度が重要な判断要素となりますが、社会生活への適応度を図るには、ある程度の期間の経過観察を要します。また、上で述べたとおり、乳幼児の場合には、成長して入園・入学する時期まで症状固定を待つのが望ましいです。

しかし、被害者側の事情によっては、早期に示談をして、迅速に損害賠償金を受け取りたい場合もあると思います。

このような場合、一旦、現時点での症状に基づいて後遺障害等級認定を受け、賠償金額を確定したうえで、将来において症状が悪化したり症状が重いことが判明した場合には、追加して賠償請求できる権利を留保する条項を定めて示談する必要があります。

高次脳機能障害

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